『南極料理人』(アンコール上映)★★★☆ジャンル:ノンフィクションドラマ第38次南極観測隊に参加することになった海上保安官の西村は,1年以上にわたり南極のドームふじ基地に派遣されることになる。そこは,標高3,800mの富士山よりも高度でマイナス50℃の極寒の地にして,ペンギンもアザラシはおろか,細菌すら生息できない過酷な環境であった。西村の任務は,隊員たちの唯一の楽しみともいえる食事をつくることであった。ひと癖もふた癖もある8人を満足させるべく,過酷な環境で知恵と工夫をこらすのであった。南極という氷しかない過酷な環境下での毎日の楽しみはやはり食事だろう。西村以外の隊員にしてみれば,最初のうちはこんな過酷な環境でおいしいものをつくってくれる西村に感謝するも,南極生活も慣れてこようものならあれこれと注文をつけたくなってもくるだろうし,時に西村はそのわがままに振り回されて,やり場のないいらだちも覚えるのが,映画にしてみると滑稽に見えてしまう。食材にイセエビがあるのを耳にした隊員たちが,今夜はエビフライだ,とテンションがあがるものの,しぶしぶ西村が作ると,出された巨大エビフライに,やっぱり刺身にしてもらえばよかった,と,自分だったらキレるね。食糧事情意外にも南極特有の事情がよくわかり,まさに事実は小説よりも奇なり。エッセイをもとに作ったドラマで,あまり脚色がされていない分,小さな事件があっても,大きな事件があるわけでもなく,緩急なく話は進んでいく。おもしろかったけど,音楽もほとんど入らず,盛り上がりに欠けるんだよなぁ。